+~NEW~ 最終更新 2022.03.04
【大友中カルテット】
トップ、セカンド共に後期のリーグ戦が終了しました。
・トップ
5勝1敗1分:1部リーグ優勝
・セカンド
3勝2敗2分:3部リーグ4位※暫定
前期を含めて、約10ヶ月続いたU13年代の公式戦が終わり、全選手の出場時間、得点数、得点者、失点数、失点パターンを振り返り、見直す時間を作りました。
そして立ち上げミーティングの資料を見直し、当時彼らに何を求めどんな話をしたのか。
今年の成果や課題を一過性のものにせず、彼らの今後の成長、更には新しく入団してくる選手たちにとってもしっかりと分析し、次に活かしていかなければなりません。
過去の試合映像を把握することで多くの変化と進化を垣間見えることができました。
U15を担当していた時からこの取り組みはおこなってきましたが、やはりU13ならではというか、この年代での変化と成長度合いなど、シーズンを振り返ることで見えて来るものがとてつもなくあり過ぎで、花粉なのか映像を見過ぎなのか眼がシュパシュパしています笑
スタッフ間では『コンセプトミーティング』という形で月に2回、各カテゴリーの担当が報告していますが、今回のU13でもまずはクラブとして求めてること(シーガルズモデル)の共有と確認、そしてこの年代に獲得すべき事項の再認識、さらにはスムーズに引き継ぐ上でのU14、 U15年代に繋げていくための思考とアクションをディスカッションし、スタッフから多くの貴重な意見やコメントを聞くことができました。
目標としていた関東リーグ昇格を成し遂げたのは紛れもなく選手たちの努力であって、これはトップだセカンドだで区分けしていることなく、彼らに日々求めている『トレーニングでベストを尽くす、紅白戦が公式戦より激しく』を求め続け、勝っても負けても自分が成長するために課題を修正し、成果を成熟させることをやり続けてくれた結果であると感じています。
そしてシーガルズモデルとしてプレー原則と共通用語の理解を求めつつも、原則通りプレーするのでなく、原則の中で自分で自ら決断すること、そこから型を破り自らその型を打破することを彼らがピッチの中で多いに発揮してくれたものであると自負しております。
原則通りのプレーだけを求めたら原則通りのプレーしかできなくなってしまう可能性があるので、それは絶対に避けながら、コーチの話は半分くらい聞いとけばいいと伝え、残りの半分は自分で判断しようと、そしてそのプレーにこそ期待してました。
何が言いたいかと言うとロベルト本郷のノートの52ページです笑
トップの結果を見れば神奈川の最上位のリーグを前期と後期を共に制覇し、敗戦は1つだけとなり、保護者の皆様にとっては試合を見る楽しみや喜びが多かったであろう1年だったかと思われます。
多くの賞賛のお言葉をいただき、見ていても安心できる、前期の結果を見れば、後期も順調に上にいく思っていた
などのコメントをもらいましたが、私自身、そして選手にとっても全てが順調に進んだとは思ってはなく、またこの年代ならではの難しさを身をもって体感させてもらいました。
過去には前期優勝・後期降格。
と言った現象も例年めずらしくなく、他クラブのスタッフからもこの年代ならではの前期と後期の違いやその苦悩など耳にしてましたね。
選手一人一人を見ても、上手くいかず、悩み、苦しみを経験した選手が多かったと思っています。
『あれ?昨日はできたのに今日はできないぞ』
的な経験した選手も多かったでしょう。
トレーニングでも試行錯誤しながら時には首を傾げながらプレーし、U13ならではのU12からの変化になかなか順応できず、思い描いた絵とのギャップに苦しんだ選手も多くいたことでしょう。
中にはトレーニングに行きたくない気持ちになった選手もいるかも知れない。
それでも毎日のトレーニングに足を運び、ピッチに立ったら仲間でありライバルであるチームメイトと全力で競争し合う姿勢は年間通して見せ続けてくれました。
関東リーグ昇格は目標ではあるが目的ではない。
私自身、この一年で彼らに求めたのは、『トップでスタメンを目指せ』や『絶対優勝しよう』などの言葉は使わず、『個人として成長しよう』『そのためにトレーニングを全力でやろう』
と伝えてきました。
たぶん笑
もちろん結果を追い求めることは重要で、選手たちは強く意識高く取り組み続けてくれましたが、個人が成長することが重要であり、その先にトップに上がれたりスタメンがあり、結果チームの勝利や優勝に繋がるのであって。
ただトップでスタメンで出ても、そこで成長と向き合えなかったら何も意味はなく、
なんとなく結果だけ出て、なんとなく試合に勝っても、その時だけの結果でしかない結果は先の成長を考えた時にどうなのかと。
すなわち今回の優勝で満足し、勘違いして、自意識過剰を生んでしまうくらいなら、降格して悔しい気持ちを持ってトレーニングして成長した方がいいと。
この優勝さえも俺たちの成長の栄養剤にして、さらに上手くなろうぜと。
なぜなら上には上がいるからと。
だからこそ今回後期で勝ち点16取れたことよりも、失った5ポイントに目を向けようと。
最終節で2点取れたことよりも、3点目取れなかったことに向き合おうと。
そしてU15でもう一度神奈川のトップを取ろうぜと。
そんな話を選手たちにしました。
翼くんだけが上手かったら誰も成長しないし、翼くんが上手いから日向くんも若林くんも岬くんも石崎くんも成長するのであって。
全国大会2連覇した後、緩くなったところを大友中カルテットと隼シューターの新田くんの存在が翼くんに火をつけて、ドライブシュートをマスターしたのであって。
浦辺も熱くなってたね。
そりゃマネージャーに
『眼が違うわ』
って言われるわ。
(13巻くらい)
キャプ翼世代でない彼らにはそんな話はしてませんが笑
とにかく今回の優勝は素晴らしい結果ではありますが、ここからさらに飛躍してもらいたいですし、そのための環境を自分たちで作り出して欲しいと思ってます。
という意味でも個人的には3部リーグで悔しい経験をしたセカンドメンバーの成長には楽しみにしていますし、U13時代はセカンド登録でU14からU15年代にかけて爆発的に伸びてきた選手も何度も見てきたので、そんな選手が1人でも多く出てきてもらいたいですね。
我がクラブは持ち上がりではなく、カテゴリーでスタッフが変わる体制なので、私自身彼らへの担当も卒団式が行われる3/12まで。
少し寂しい気持ちもありますが、今後の彼らの成長をまた違う視点で見れる楽しみもあり、思春期に入り、だんだん素っ気なくなり、絡んでも塩対応をされることすら楽しみたいと思います笑
ちょっともったいないがこの勝負、ウィスキー1本分の価値があるぜ!くらいのプレーを見せて欲しいですね。
(1巻)
ウィスキーは飲めませんが…
少しでも調子乗ってたら翼くんのドリブルをシャットアウトした奥寺さんばりに一蹴しようと思ってます。
(37巻)
残りの彼らとの時間を楽しみたいと思います。
対戦いただきましたチーム関係者の皆様、ありがとうございます。
保護者の皆様、1年間応援ありがとうございました。
引き続き選手たちの成長とクラブの応援をよろしくお願いします。
石川貢
+~NEW~ 最終更新 2022.02.09
【耳にイカ】
1年間の実戦の場であるリーグ戦が佳境を迎えております。
トップセカンド共に残り1節を残すのみとなりました。
2023年に入り、それぞれ2節を戦い、トップは2連勝し、5勝1敗と、残り1節を勝てば1部優勝・関東リーグ昇格が決まります。
セカンドは残念ながら2連敗となり、3勝2敗1分と、目標としていた3部優勝・2部昇格は消滅してしまいました。
カテゴリーで分けて考えるのであれば、『うまくいってる方』、『うまくいっていない方』に分類されるのでしょうか。
結果だけにフォーカスすれば。
全くそうは思っていません。
選手たちには1年間、耳にイカができるほど、いやタコができるほど伝え続けできましたが、どんな結果になろうが、成果を伸ばし、結果を修正し、次の試合に向けて自分を成長する作業をするだけ。
勝った試合こそ課題を
負けた試合こそ成果を
何ができて何ができなかったのか。
分析し、日常のトレーニングに反映させています。
と合わせて、年間通した積み上げ。
U13だからこそやるべきこと、いや、やっておかなければいけないこと。
それは結果によって変わるモノではない。
そしてやりすぎてはいけないこと。
お腹いっぱいにして次に預け、
『あとは任せた』
にならないように。
久しぶりのU13カテゴリーを経験させてもらって、また新U13の準備トレーニングが始まったこともあり、1年の取り組みを振り返る今、特に強く感じております。
さて、話は脱線しますが、1月の期間に2つの映画を鑑賞しました。
映画は子どもとたまに観に行きますが、1人でなんて何年ぶりか。
別に病んでる訳でもカッコつけてる訳でも友達がいない訳でも奥さんと仲が悪い訳ではありません笑
ただ公開が決まった時は必ず観に行こうと決めていて、それぞれジャンルは全く異なるものですが、自分の人生に大きな影響を与えたモノだからこれは外せないと。
もちろん他の人にとっても同じではありますが。
両者とも心に突き刺さる衝撃をもらい、同じ感動という言葉でも全く違う物がズシリと響くものでした。
何が言いたいかと言えばまとまらないのですが笑
それぞれにストーリーがあり、少し角度を変えるだけで全く違う景色に変わるのだろうと。
同じ時間、同じ場所、同じ経験を過ごしていても、そこには一人一人の時間や体感や見えてるものがあって、それは決して同じではなく、当たり前のように見えて当たり前でないんだと。
ある選手によっては簡単でも、ある選手によっては難しく。
日常でもなんとなく見えてる景色が実はそれはかけがえのないもので、この先2度とないものになり、そこにはそれぞれの一つのドラマがあって、選手たちに触れてる時間の一瞬一瞬をもっと大切にしていこうと、この2つの映画を見て強く感じた次第です。
この辺はお酒を飲みながら話したら止まらない内容ですが、
簡単にまとめると
『キツくても、心臓バクバクでも、めいっぱい平気なフリをする』
『いま僕のいる場所が探してたものと違っても
間違いじゃないきっと答えは一つじゃない』
決して病んでいません笑
1年間紆余曲折を経て戦い続けた公式戦も残り1試合。
彼らとの残りの期間である『今』を大事に、大切に過ごしたいと思います。
『僕は探してた
最高のGIFTを
君が喜んだ姿を
イメージしながら』
みんなで喜びましょう。
最高のGIFTを送れるように。
対戦いただきましたクラブ関係者の皆様、ありがとうございます。
保護者の皆様、応援ありがとうございます。
石川貢
最終更新 2022.01.14
【2023年の純情な感情】
2023年の活動がスタートしました。
関係者の皆様、本年もよろしくお願いします。
U13は年末に合宿を実施し、約10日間のオフを挟み、7日に初蹴りトレーニング、8日に横須賀中体連トレセンさん、9日に前橋FCさんとトレーニングマッチを行いました。
1/7の活動開始日にはトレーニング後に新チーム立ち上げミーティングを実施し、選手スタッフ共に同じ方向を向いて進んでいく上で、コンセプトや目標の共有、ルールやマナーの確認などを行いました。
トップは15日から、セカンドは21日から再開するリーグ戦に向けて、身体と頭を起こし、ゲーム体力とコンディショニングを整えていく上で、良いスタートが切れていると感じてます。
あと3ヶ月足らずで彼らも中学2年生。
学年が上がる中で、いろんな意味で可愛げがだんだんと薄れていく選手たちの様変わりが少し寂しい限りですが笑、初々しい表情で入団してきたあの頃からもう1年が経とうとしていて、何年経験してもこの年代の成長スピードに驚きと、その時間を共に過ごせている充実感を今年度は特に強く感じております。
相変わらずの幼さから脱出できていない選手もおりますが笑
さて、少し時間が経ちましたが、11月よりテクニカアドバイザーとして阿井コーチがクラブスタッフとして入閣いたしました。
マリノスの育成組織やトップチーム、海外での指導など、多くの実績と豊富な経験をお持ちで、選手はもちろん、我々スタッフの指導レベルを高めていくために多角的な関わりをいただいています。
大きな変化としてニつ。
一つはスタッフ間でのサッカーの話が増えたこと。
今までもありましたが、より深く、より密度濃く、それをシーガルズの選手たちに置き換えるなど、スキル、戦術、理論、メンタルなどなど、とにかくサッカーに関わる話をたくさんするようになりました。
その中で大切にしなければならないのは、サッカーの本質を忘れてはいけないという事。
ゴールを目指す、ボールを奪う、攻守の切り替え、1vs1、個人技術、個人戦術。
複雑化や効率化が進む現代サッカーの中でもやはり育成年代ではサッカーの本質が大切なこととを、阿井コーチとのサッカーの話の中で再認識させてもらっております。
もう一つがサッカーは常に進化していることを認識を持つこと。
本質とそれはまた矛盾しているように見えますが、今回のW杯でも特に感じたことであって
常に世界のトップレベルでは何が起きてるのか、どんなことが求められてるのか、日本のサッカーはどこに向かっていくのか、そしてクラブとして選手にどんなことを求めていくのか。
いま預かっている選手たちが10年後、世界で対等に戦わなければならない環境下になる。
自分のサッカー経歴や今までの指導経験だけでピッチに立つことは危険であり、常に最新の情報にアンテナを張り、指導者自身がアップデートし、学ぶ姿勢を続けていくこと。
結果、
『学ぶことをやめたら教えることをやめなければならない』
byロジェ・ルメール
ここに行きつきますね。
我々スタッフもつかの間のオフをもらい、私も長い時間家族と過ごすことができました。
サッカーから離れることで、久しぶりの友人や先輩や後輩と会ったり、兄や両親ともゆっくり話ができました。
OB選手たちも元気な姿を見せてくれたりと、またサッカーへのエネルギーが充満され、オフが開ける頃には活動再開を待ち遠しくなり、いまは15日と21日のリーグ戦が楽しみで仕方ありません。
普段の日常生活から離れると、その何気ない『普段』の中での大切さや憂いさ、そしてありがたさと言ったものに気付けますね。
いつもは素通りしてたベンチに座り見渡せば
淀んだ街の景色さえごらん愛しさに満ちてる
#口笛
byMr.Children
的な純情な感情です(笑)
2023年も横須賀シーガルズをよろしくお願いします。
石川貢
【師走の中のフットボール】
○トップ
・神奈川1部リーグ
第3節
vsバディーJY横浜
0-1
・第4節
vs瀬谷インターナショナル
1-0
小松詩龍(三浦旭SC)
○セカンド
・神奈川3部リーグ
第3節
vsCFG-YOKOHAMA
3-0
⼆⾒翔大(⻑浦少年サッカー友の会)
中村涼星2(FC津久井ペガサス)
第4節
vsFC厚木MELLIZO
2-2
⼆⾒翔大(⻑浦少年サッカー友の会)
石島凌来(横須賀シーガルズFC)
W杯が熱狂していますが、我々にとっても刺激的な期間を過ごすことができています。
様々なフットボールとの出会いが選手たちの成長のきっかけを与えてくれています。
この時期のサッカー界は選手にとってもクラブ単位でも大きく揺れ動く季節。
優勝、昇格、残留、降格、敗退、プレーオフ、移籍、退団、契約満了、引退・・・。
ブラジルやイングランドが敗れ、クロアチアとモロッコが躍進し、フランスが連覇を目指し、メッシの悲願達成を願い、ピッチ上ではギリギリの中の熱い争いが多々に渡り垣間見え、まさに
今より前に進むためには
争いを避けて通れない
#Tomorrow never knows
byMr.Children
がぴったりとはまる、そんな刺激ある充実した時間を選手たちから与えてもらっています。
とにかくモドリッチの化け物感に仰天していますが...
上手くいくことが少なくなる時期に差し掛かるジュニアユース年代だからこそ、武器を見つけ、その武器を活かすために個人としてやれることを増やし、できないプレーをできるようにする作業をしていかなければいけないと思っています。
日本代表の躍進からシステム論や戦術クロニカル的な潮流になりがちで、この年代も5バックやらブロックを敷いてカウンターやらが流行りだしそうですが、彼らにとってまだまだやらなければけないことはたくさんあって。
いろんな情報が飛び交う世ではありますが、そんな潮流に左右されない中でも、やがて彼らが訪れるであろうそんな時期に差し掛かった時に一人のプレイヤーとしてクリエイティブに表現できるように。
3-4-3だろうが4-2-3-1だろうがサッカーはサッカーで。
『これしかできない選手』になるより、『こんなこともできる選手』に。
トレーニングを
プランニングを
コーチングを
オーガナイズを
コミニケーションを
マッチメイクを
マネジメントを
熱く取り組んでいければと思っています。
モロッコくらい熱く。
そんな風にして世界は今日も回り続けてる
対戦いただきましたクラブの皆様、ありがとうございました。
保護者の皆様、応援ありがとうございます。
石川貢
○トップ
・神奈川県1部リーグ
第1節
vsカルぺソール湘南
4-1
石井爽太郎(横浜F・マリノスPr追浜)
江上斗聖(FC明浜)
菅野雅也(横浜F・マリノスPr追浜)
小松詩龍(三浦旭SC)
・第2節
vsエスペランサSC
3-0
石井爽太郎2(横浜F・マリノスPr追浜)
小松詩龍(三浦旭SC)
○セカンド
・神奈川県3部リーグ
第1節
vs大豆戸FCB
2-1
香川悠翔(FCS.S)
中村涼星(FC津久井ペガサス)
第2節
vsBANFF横浜
1-0
大津元気(横須賀シーガルズFC)
TRM
vs柏レイソル
40m×20m
7vs7または8vs8
2フリーマン(コーチ)
スモールフィールドゲーム
アンダースリータッチ
シュートダイレクト
パス、シュート、クリア全て膝下のみ
4月の立ち上げから週に1回、取り入れています。
狭い局面でのプレーのクオリティーと認知力とかけひきの獲得を求めたミニゲーム。
ボールが浮いた時点で相手ボールになるので、高い技術が求められ、狭い中で間を通す速いパスや弱いパスで相手を引きつけ、次の選手に時間を渡すと言った使い分け。
最後まで相手を見なければならない判断力とその変換力、タッチ制限はあるものの、ドリブルは禁止ではないので限られたタッチの中でいつどこで止めるのか、運ぶのか、ずらすのか、どこで受けるのか。そしてワンタッチリターンの美学。
2ndステージが開幕しました。
選手たちには常々伝えていますが1stステージと2ndステージは別物だと。
本当のクラブとしての力が見えるのはここからであって、どのチームもより昇降格をシビアに考えた中で臨んでくると。
ましてや1stステージの結果から特に1部で優勝を果たした我々を食ってやろうと、並々ならぬ形相で向かってくるだろうと。
では俺たちは?
変えません。
一人一人が成長するために日々トレーニングからベストを尽くすだけ。
もちろん勝利を求めて1stステージ以上に熱量高く取り組みますが、勝っても負けても日々のゲームで出た課題を修正し、成果を成熟すること。
そこは変わらない不変的なもの。
U13年代としてやるべきことを積み重ねること。
そしてU14、U15へと繋げ、次年代へしっかりとリレーションさせていくこと。
カムチャッカの若者がキリンの夢を見ているときばりの朝のリレーションを。
当時は何のことかさっぱりでしたが、今では少し谷川俊太郎の気持ちがわかるような気がします笑
話はそれましたが、冒頭のトレーニングで積み重ねてきた成果がカルぺソール戦の3点目に掌握されました。
最後に決めたシュートは素晴らしいものでしたが、そこに至るまで4、5人が関わりながら相手に触れられることなく、ボールが宙に浮くことなく生まれたゴールでした。
トップ・セカンド共にこう言ったシーンが数多く見ることができた4試合となりましたね。
と思いきや、TRMの柏レイソルさんは1試合で我々の4試合分のそれを見せつけてくれました笑
まだまだです。
チームとしての結果は出ている中で、順風満帆に時間を過ごせず、苦労している選手もいます。
周りがうまくいっている中、自分だけがついていけていないような気持ちになり、首をかしげながら思い悩みながらプレーしているのを見てると、サッカーの難しさに初めてぶつかる時間を過ごしていた僕自身の中学時代と重なって見え、当時の心境を思い返したり、サッカーを楽しめていない時を思い出します。
部活に入っていなかったこともあり、一人孤独に通学していた当時。
女の子を意識し始める時期で、『あいつ友だちいないのか』的な空気を感じたり感じなかったり。
そんな時に授業でカムチャッカの若者だとかクロマニョン人とか連立方程式とか言われてもこっちはサッカー上手くいかなくて悩んどんねん!
おまえはキリンの夢を見てるけど俺は自分の夢を見失いかけとるわ!やかましいわ!
みたいにひとりツッコミしてましたね笑
ただ
『いつもどこかで朝は始まっているのだ』
に、
ええことゆうやん。
とか思ったり思わなかったり。
とにかくうまくいかないことの方が多くなるこの年代だからこそ、選手たちにはそれを受け入れて進むことの覚悟と多くの経験と刺激を与えること、そしてそれを意図的に創作していくとことが我々の役目であり、そして想像した以上に騒がしい未来が僕を待ってると、スピッツの奥深さをどう伝えていけばと考えてます笑
U15までにうまくいかないことが多い時間を過ごす選手ほど飛躍する。
11月も中旬となり今年も残り1ヶ月半。
4年に一度の祭典も始まります。
OBである大先輩をみんなで応援しましょう。
対戦いただきましたクラブの皆様、ありがとうございました。
保護者の皆様、応援ありがとうございます。
【白髪鬼】
◯セカンド
・神奈川3部リーグ第7節
vs港北FC
1-1
小林海斗(JFC FUTURO)
◯トップ
・神奈川1部リーグ第6節
vs湘南ベルマーレWEST
1-0
石井爽太郎(横浜F・マリノスPr追浜)
先週末はトップ・セカンド共に県リーグ。
セカンドチームは1stステージ最終節。
他力になりますがまだ2部昇格のチャンスがある中で迎えたゲーム。
私はU15の高円宮杯引率の為、不在でしたが、日に日に谷沢を教えていた時の安西監督くらいの貫禄を出してきた田丸コーチから報告をうけました。
前半に先制し、終始ゲームをコントロールしながら後半PKを献上し、失点。
その後も勝利に向けて何度もゴールに迫るシーンも作り出したそうですが、引き分けで最終節を終える形となりました。
開幕3連勝のあとはなかなか結果がだせない試合が続きましたが、日々成長している選手たちの様子は普段のトレーニングから垣間見え、拮抗した試合を経験することで得られる勝負へのこだわり、ワンプレーの重要性、自己をアピールする表現力など、多くの成長材料を得た7試合になったと思います。
僅かながらまだ昇格の可能性を残していますが、この時期はまだまだチームの成績よりも個がどれだけ成長したかが重要であって。
田丸コーチからは、
おい見てるか石川
トップを越える逸材がここにいるのだ
それも2人同時にだ
の報告はまだありませんが笑、2人とは言わず、多くの選手が2ndシーズンの選手入れ替えに向けてこの経験を元に更に飛躍して欲しいです。
続いてトップチームですが、勝てば残り1節を残して優勝。
相手は2位湘南ベルマーレWESTさん。試合前の勝ち点差は2。
会場はリーフスタジアムと、素晴らしい環境が整った中でのゲームとなりました。
時折ピッチを叩きつけるほどの雨が降りしきる中でしたが、選手たちからは
『先週の水戸戦と同じじゃん』
『逆にボール動かせるから落ち着いてやろうぜ』
など、ミスチルのエソラを聞いてきたのか?と思わせるくらいポジティブに環境を受け入れ、さらに強みに代えようとする姿勢にたくましさを感じました。
そして後半給水前、イナズマジュンヤ張りに右サイドを突破し、切り替えして左足のミドルが突き刺さり先制ゴール。
まさに『僕の左足で虹を描いてみせるよ』的なスーパーゴールで勝利に導きました。
伊東純也なのかレコバなのか、別にどっちでも良いですが笑、スタッフ、保護者含め多くの方々が観戦に訪れた中でのゴラッソに歓喜が湧きましたが、意外と私もピッチにいる選手たちも冷静に捉えていました。
あの形は普段のトレーニングから何度もチャレンジしていた形。
決めた数よりも外した数の方が圧倒的に多く、時にはリーフのネットを越えて駐車場まで飛ばす勢いで、キックベースか的な空気も多々。
それでも彼はチャレンジし続け、それを仲間も容認しながらサポートしていました。
彼のその思い切りとあくなき挑戦心を時間をかけて見守りながら、今回それが一つの形となったゴールでした。
そして先週の水戸ホーリーホックとのTRMでも彼は同じようなゴールを決めていた。
まぐれでも奇跡でも何でもなく取り組んだ成果。
素晴らしいゴールでありますが、経過を見てきた中の理由から冷静に捉えられました。
全て繋がっているんだなと。
そして映像で見返すと、リバウンドで押し込めるために、選手がしっかり『ツメ』ていました。
『おまえが外してもリカバリーするからチャレンジしろよ』
的な。
劇的なゴールの裏側にはドラマがある。
そしてそれもまた通過点。
1stステージ優勝は素晴らしい結果ですが、我々の目標はまだまだ先にある。
残り1節も勝利し、全勝して2ndステージに挑みましょう。
セカンドメンバーもこの試合の応援に駆け付けてくれ、一体感を出してくれました。
チームの勝利に嬉しさだけでなく、悔しさも持ち合わせていた事でしょう。
まだまだこれから。
シュート2万本です(田丸コーチ)。
対戦いただきましたチームの皆様、ありがとうございました。
保護者の皆様、応援ありがとうございます。
石川貢
【雨のち晴れ】
◯セカンド
・神奈川3部リーグ第6節
vs秦野FC
3-3
佐藤里斗(横須賀シーガルズFC)
大津元気(横須賀シーガルズFC)
中村涼星(津久井ペガサス)
◯トップ
・TRM
vs水戸ホーリーホック
『今日の試合が雨上がりのピッチなら、僕の左足で虹を描いてみせるよ』
byアルバロ・レコバ
天気予報を何度見たか分からないくらいの週末でしたが、台風の影響を受けながらもほぼ予定通りのスケジュールをこなすことができました。
今は人工芝での活動が多くなってきて、多少の雨ではほとんど影響なくプレーができる環境ですが、昔は雨の日の活動後は親にユニフォームやソックスを自分で手洗いさせられ、高校時代は昼休みにスポンジで『水抜き』をしてピッチを整備していましたね。
いやむしろ授業の間の10分休みも、昼食も食べる時間も先輩からの圧力で『水抜き』を永遠とさせられていました。
散々水抜きをした挙句、
『今日は雨だから校舎内30分間走ー』
The高校サッカー。
日曜日はU15のリーグ戦のサポートに入り、さすがにあの豪雨ではリーフのピッチも水たまりが広がり、トンボで水たまりを散らす作業をしながら当時のThe高校サッカー時代を思い出しました。
土曜日に行われたセカンドのリーグ戦も観戦しましたが、決して恵まれた環境とは言えない中でしたが選手たちはタフに戦っていました。
お互い2部に昇格するチャンスがあり、その気持ちがぶつかり合う好ゲームでしたが、勝ち点1を分け合う結果となりました。
試合後の彼らの悔しがる表情に加え、土まみれになるユニフォームとクレーならではの膝や腕の擦り傷を見て、これだと。
この中でこそ成長する上で大事なものだと。
イレギュラーが起こるからこそファーストタッチの重要性に気付くし、狭いピッチだからこそ状況把握のための視野の確保が大切になり、水たまりのピッチだからこそどんなサッカーを表現しなければならないか。
感受性、創造性、即興性といった感性を活かしたプレーが育まれるにはこいうった環境から得られる事が多いし、常に人工芝できれいなピッチでプレーすることがこの年代にとって本当に成長に繋がるかといえばそんなことはない。
どんな環境でも上手い選手は上手い。
条件が整っていない環境でも言い訳せず、むしろそれを受け入れ、強みに代えれる選手。
もっともっと出てきてほしいですね。
雨に降られたら 乾いてた街が
滲んできれいな光を放つ
心さえ乾いてなければ
どんな景色も宝石に変わる
#エソラ
by Mr.Children
雨さえもポジティブに代えてしまう桜井さん。
今週末も雨予報ですが
雨に濡れぬ場所を探すより
星空を信じ出かけよう
はまゆうの雨だけはやめて涙
対戦いただきましたチームの皆様、ありがとうございました。
保護者の皆様、応援ありがとうございます。
石川貢
~NEW~ 最終更新 2022.09.15
【立場がヒトを創る】
◯トップ
・神奈川1部リーグ第5節
vs 大豆戸FC
5-1
小松詩龍(三浦旭SC)
石井爽太郎3(横浜F・マリノスPr追浜)
赤穂海(鴨居SC)
◯セカンド
・神奈川3部リーグ第5節
vsカルペソールAspira
0-0
9/10(土)はトップセカンド共に県リーグ。
1stステージのリーグ終盤に差し掛かっておりますが、ありがたいことに毎週勝ち点にこだわりを持った環境でゲームができています。
この時期のように毎週試合が続く中、ゲームで起きた課題を修正し、成果を成熟する取り組みを年間通してトレーニングの中で実行していますが、前節の課題が修正されたゲームとなりました。
試合時間がほぼ同時刻だったため、私はトップのみの引率でしたが、HORTENCIA戦から階段を数段登り上がった内容のゲームだったと思います。
試合前の勝ち点は
大豆戸FCさんは10
我々が12
となっており、残りのゲーム数を考えると順位に大きく左右されるいわゆる『大一番』となったゲームですが、
この様な状況でのゲームで普段の力を発揮できなく、苦敗を喫する経験を何度もしてきましたが、前半で4-0というスコアが立ち上がりからアラートに闘うことができ、選手がこの試合の重要性をエネルギーに代え、かつ前節の課題を修正するためのアクションをトレーニングから意識したことが良い結果に繋がったと思います。
トップチームでは、リーグ戦でなかなか結果を出せずにいた選手がこの日素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。
リーグ戦では初得点となりましたが、これまでチームにとっての貢献度は計り知れず、前線の選手でありながら献身的な守備、味方にスペースを作るためのフリーランニング、押し込まれた際のクリアボールを収めるポストプレーなど、労を惜しまない運動量と献身性で仲間からの信頼は抜群で、チームにとって欠かせない存在でした。
アシストやアシストに繋がる前のプレーが多く、実は多くの得点に絡んでいるのですが、ただポジション柄目に見える結果が出せないことで、多少の焦りは本人なりに感じていたように見えました。
小学校時代からのチームメイトは
『あいついつになったら決めるかな~』
とニヤニヤしてました(笑)
そんな中待ちに待った彼の得点はチームメイトみんなが期待していたものであって、私自身も『いつか入るでしょ』くらい無責任に思っていましたが(笑)、素直に嬉しく思いました。
ゴール後に祝福される姿を見て、あらためてチームメイトからの信頼と、ここまでのチームへの貢献度をチームメイト全員が理解をしていることを、みんなが駆け寄った姿を見て強く感じました。
余談ですがフランス代表のFWのジルー選手は2018年W杯で大会を通してノーゴール、なんと枠内シュートも0だったそうですが、エムパべやグリーズマンを良い距離間でサポートし、優勝に大きく貢献した選手。
FWとしてチームの為に何をすべきか、何が求められているかがわかっている選手。
使い続けたデシャン監督もさすがですが。
もちろん得点にこだわりは持ち続けてほしいですが、FWの評価は決してそれだけではないということを証明した選手の一人でしたね。
この日の彼は
1得点3アシスト1ループ(外し)
『決めてれば俺にアシストがついたのに~』
とうるさい奴もいましたが(笑)。
セカンドチームは勝ち点3を奪うことには繋がりませんでしたが、怪我人が数名いる状況で、慣れていないポジションの中でも多くのチャンスを作り出し、安定した守備で失点を0に抑えてくれました。
この日少年強化チームからジュニアユースに内定した選手も出場しましたが、高いレベルのプレーを見せてくれたそうです。
そしてこの試合でゲームキャプテンに任命された選手。
ポテンシャルは高いものの、優しい性格もあって、ピッチ上ではなかなか存在を発揮することに苦しんでいました。
後ろから支えるポジションもあって、良くも悪くもピッチ内にいる選手たちの影響も与えてしまうとても重要な役割が彼にとっては重荷としてのしかかっている印象で。
厳しくいえばそんな甘えがあっては上にはいけないといえばそれまでですが、そこは根気強く伝えながら成長を促していましたが、消極的でなかなか自信を持てずにプレーしていました。
そんな中、普段はスラムダンクの安西監督くらい温厚?な田丸コーチが彼をこの日の試合をなんとキャプテンに任命しました(笑)
まさか実はどSなのか?と思わざるを得ない決断でしたが、彼はなんとここ一番のパフォーマンスを見せて無失点に貢献してくれました。
もちろん細かいミスやエラーはあったそうですが、とにかく積極的なプレーが目立ち、声を出し続け、チームを後ろから引っ張る姿があったそうです。
誰もが驚く任命に田丸コーチは
『立場を与えたらやってくれると思いました』
豊玉戦で熱くなった宮城に代えて安田を投入したくらいの驚きの采配でしたが、
まさに選手とコーチの信頼関係の賜物ですね。
トップ、セカンド共には残り2節。
トップは次のベルマーレWEST戦に勝てば優勝。
セカンドは残り2連勝で2部昇格。
痺れる試合で成長しましょう。
対戦いただきましたチームの皆様、ありがとうございました。
保護者の皆様、応援ありがとうございます。
石川貢
【傾聴力】
◯トップ
・神奈川1部リーグ第4節
vs HURTENCIA
2-1
小松詩龍(三浦旭SC)
石井爽太郎(横浜F・マリノスPr追浜)
◯セカンド
・神奈川3部リーグ第4節
vs大豆戸FCB
1-2
香川悠翔(FCS.S)
夏休みを終え、久しぶりにリーグ戦が再開しました。
トップセカンド共に開幕3連勝の中、臨んだ4節目は異なる結果となりました。
選手たちには常々伝えていますが、この年代は試合経験を積むことが重要で、多くの経験をする事によって成長スピードが違ってきます。
ただし、経験値を積んだからといってそれで良しではない。
当然ですが経験をしたから成長するわけではなく、大事なのはその経験をどう生かすか。自分の糧にできるか。
勝ったから良い経験、負けたから悪い経験
トップにいるからOK、セカンドだからNG
ではない。
喜び、楽しみ、苦しみ、悩み、悔い、自信、苦渋...
多くの経験を日々のトレーニング、更には日時でどう変化させていくか。、今の自分と向き合えるかを求め続けられるか。
我々ができることはそのきっかけ作りと環境を与えること。
31名の在籍で2チームに分けることにより、多くの経験の場を提供できていて、どの選手もほとんどが出場時間は2/3以上を確保。
この経験をどう生かすか。
夏休み期間のスケジューリングから、現U14の選手たちの試合やトレーニングを見る機会が多くあって、彼らの成長力に驚きと喜びを感じました。
昨年1年間、クラブとして初めての関東リーグを戦った彼らは多くの苦労を経験しました。
レベルの高い相手に対して、結果をなかなか出せない日々が続き、
難しいレギュレーションもあってどうしてもリアクションゲームが多くなってしまい、私自身も何試合か観戦しましたが、関東で戦うことの難しさと、この年代を育成する上で本当に良い環境なのかと感じることもありました。
スタッフ間でもこの年代に必要な『成功体験』がなかなか満足に得られなかったこの一年を不安視していましたが、いま彼らの姿を見てみるとやはり関東リーグを経験した利得はとてつもなく大きなと感じました。
それは先ほど述べた経験を彼らは力に変え、自分自身と向き合えることができたからと思います。
彼らの強み、秀でているところ、それはU13のスタートの時から感じていました。
『傾聴力』
相手の話を注意深く、共感的に『聴く』力
ここが圧倒的に高い。
普段のトレーニングを観ていても、聴く姿勢、目つき、理解力、集中力
ただ話を聞くだけではなく、相手の事を理解し、何を求められているかを建設的に捉えている印象です。
田辺コーチのマニアックなトレーニングでさえも、確実に自分のものにしようとする探求力も素晴らしい。
時折数名、目が?マークの選手もいますが(笑)
関東リーグでの一年間を無駄にせず、自分自身の力に代えた大きな理由の1つだと感じています。
余談ですが、先日日本代表に初選出された水沼宏太選手。
そんな水沼選手の話を兄から聞いたことがあり、
とにかく人の話を聴く力がすごいと。
自分のプレーが上手くいかない、試合に出られない、そんな時でもどんな人でもアドバイスや言葉にしっかりと耳を傾ける力が彼にはある。
イライラしたり、人の助言も聞きたくない時は誰にでもありますが、水沼選手もそのような境遇に立っても、執拗の無い言葉や批判でさえも一旦受け入れ、翌日には必ず明るく笑顔で前向きな姿で練習場に来ると。
そんな彼だからこそ、周囲がアドバイスや助言をかけたくなると。
多くの人が水沼選手の周りに集まり、コミニケーションを図ってみんなが水沼選手が活躍するためにサポートしたくなる環境を自分自身の人間性で作り出していると言っていました。
逆に言葉をかけても反発したり、人によって聞き分ける相手を選んだり、そっけなく対応する人間は次にアドバイスしたいと思わないし、気付いたら周りから何も言われなくなる。
30歳を過ぎてから初代表。
ここにくるまでにいろいろな苦労を経験されていますが、
『宏太はどこにいっても全く心配していない』
兄が発した言葉を思い返します。
U13選手にとってもこれからいろいろな難しい時間が増え、サッカーだけでなく勉強もわけわからんことが増えるでしょう(笑)
昨日まであんなにかわいく見えていた女性も、『あれなんであんな子に?』と思うこともありますね(笑)
あれはなんだったんだろう・・・
コーチや親からの言葉も口うるさく聞こえる時もあるでしょう。
そんな言葉も経験も耳を傾け、相手の言葉を注意深く聴くスキルを身に付けていきましょう。
毎回のごとく話はそれますが、これでU13のリーグ戦戦績は
トップ:4勝0敗、現在首位
セカンド:3勝1敗、暫定首位
1stステージは1部リーグは関東の昇格はなし
3部リーグは1位のみ2部リーグに昇格。
2ndステージは10月下旬開幕です。
最後に特に意味はありませんが
東日本大震災から10年目に3.11にMr.Children桜井さんが歌った歌詞で締めくくりたいと思います。
どんな悲劇に埋もれた場所にでも
幸せの種は必ず植わってる
こぼれ落ちた涙が如雨露(じょうろ)いっぱいになったら
その種に水を撒こう
『花の匂い』
対戦いただきましたチームの皆様、ありがとうございました。
保護者の皆様、応援ありがとうございます。
石川貢
【感覚】
【トップ】
・神奈川1部リーグ第3節
vs カルぺソール湘南
3-0
時田倫太郎(FC高坂)
釜屋光希(FCS.S)
菅野雅也(横浜F・マリノスPr追浜)
【セカンド】
・神奈川3部リーグ第3節
vsGEO-X
2-0
石島凌来(横須賀シーガルズ)
中村涼星(津久井ペガサス)
大学2年生のある試合、たしか総理大臣杯だった気がします。
当時右SBを担当していた私は、逆サイドでボールを保持されていて、マークすべき相手は私の方のタッチライン際で張ってました。
原則としては当然そこを捨ててボールサイドに距離を縮めていわゆる『しぼって』守備をしなければいけないので、マークを捨ててポジションを取りました。
そこで私は衝撃の経験をします。
相手ボランチ選手にボールが入った瞬間、ダイレクトで逆サイドに張っていた選手にとんでもないスルーパスを通されました。
そのパスを出した選手は一度も逆サイドを見る事なく、むしろ身体の向きも作らず、正反対に身体を捻りながらしかもインサイドで60m近いスルーパスで私は背中を取られました。
『おいおいマジかよ一回も見てねーのにそれかよ』
と必死に戻りながら呟いたことを覚えてます笑
更新が遅くなりましたが、トップ、セカンド共に県リーグ開幕3連勝を飾ることができました。
結果はもちろん、選手たちが躍動感持ってプレーしている姿が印象的で、彼らとの今年のテーマで、『紅白戦が一番激しい集団』になろうと掲げた中、トレーニングの強度、取り組む姿勢、熱量がリーグ戦の結果と内容に反映されていたと強く感じてます。
さて今回は題名でもある『感覚』について記していきます。
あらかじめ述べておきますが、
私は『感覚』でプレーできるほど優れた選手ではありませんでした。
『そんなやつが感覚を語ってるじゃねーよ』と言われそうですが、少しお付き合いください笑
よく指導者間や選手の間の会話で、
『いい感覚あるね』
『感覚でプレーしてるね』
と選手を評する言葉を耳にします。
それぞれによって捉え方や受け取り方に違いはありますが、『感覚がある』選手とは一体どのような選手なのでしょう?
選手に求める時に、
『ボール来る前に周り見ろ!』
『タイミングを合わせて動け!』
『身体の向きが悪い!』
よく聞くコーチングですが、選手たちは平面で、105m×68mのピッチ上で、全力で、時には1秒以内で判断が求められ、それを心拍数180以上で正確に素早くプレーしなければならない。
そりゃ時には見れない時もあります(笑)。
そんな時に自分の『感覚』でプレーしなければいけない時も当然あるわけで。
見えてない所にパスを出さなければいけない時もあり、
あえて見ないで狙っているだろう選手もいる。
この日の県リーグでもある選手の『感覚』によるプレーを見ることができました。
1本のパスでGKと1vs1を作り出し、残念ながら得点にはなりませんでしたが、そのシーンを作った事象は、ワンタッチで背後に利き足でない足でロブ気味に入れたボール。
相手DFはもちろん、うちのFWも反応が遅れるほど、彼にしかない『感覚』で出した見事なプレーでした。
映像で見返しても、パスを出した選手は一度もFWを見ていない。
見る時間がなかったのか
あえて見なかったのか
そもそもあんま考えてないのか笑
そこは特に追及はしません。
とにかくしびれたプレーでした。
攻撃的な選手で評されることが多い『感覚ある選手』ですが、守備でも実は『感覚』に優れたプレーもあって、
よく選手から、
『インターセプトができないんですけどどうすればいいですか?』
と相談を受けます。
インターセプトとは守備の優先順位。
指導者教本にも載っている守備の原則ですが、私も大学時代、当時の監督の風間八宏さんに同じ質問をしたことがあります。
『俺だったらおまえみたいに鼻息荒くインターセプトを狙ってくる所には絶対パスは出さない』
と一蹴された記憶が残ってます。
むしろ開けとけと。
出させて奪うんだと。
相手にフリーだと思わせて、トラップ際を噛みつけと。
そこまでは言ってくれませんでしたが笑
距離とかそんなのは『感覚』で身につけろ。
的な。
ちなみに風間さんは守備もめちゃくちゃ上手でした。
独特な感性と感覚を持って、我々の考えてる範囲を超えて特殊なプレーを連発する選手。
そんな選手が減ってきたように思います。
選手が持ってる『感覚』は時には指導者側が伝えすぎることによって奪ってしまうこともある。
ここ数年で感じるのは小学生の頃にいろいろなスクールに通い、指導をたくさん受けている選手ほど、その選手が持っている『感覚』が薄くなってきている印象。
その分ボールを触る回数も多いので技術的には高いのですが
教わりすぎて、そして教える側が自分の考えを押し付けすぎて創造性、独創性、即興性と言ったその子の本来持つ感性が薄れてしまっている。
極端な話がやらされ過ぎてサッカーそのものの魅力や楽しさがなくなってしまうケースも良く耳にします。
そんなやらされ感満載な選手からは感性や感覚といったものは生まれるのでしょうか。
私が一緒にベルマーレのフットサルでプレーした感性の塊のような選手は、幼少期に親に無理矢理バイオリンをやらされて、ある日2階の窓からぶん投げたそうです笑
もちろん例外もありますが。
過去にOBで感覚抜群の選手がいました。
小学2年生に初めて見た時から抜群のセンスを持っていました。
その選手の所属チームは全くの無名のいわゆる少年団で、サッカーの量も適度で、保護者はベストな距離間の関わり。
ジュニアユースから本格的にその選手に指導するようになりましたが、ほとんど何かを求めることはせず、自由に伸び伸びさせた記憶があります。
唯一求めたこととすれば、
独自の感覚あるプレーを実行する技術
インテンシティが高い中でのスピードを養う目
のみ。
気を付けたのはそれをクラブスタッフ全員で持つこと。
彼の代は周囲も同じような感覚を持っていた選手も数名いたので、伸び伸び楽しそうにプレーしてましたね。
昨年尚志高校で中盤の軸として全国大会にも出場しましたが、尚志高校でも彼の感性を大事にしてくれたようで、国体にも出場し、現在も強豪大学でプレーしています。ぜひプロになってもらいたい選手の一人です。
もちろん感覚派なのかそうでないのか、丁寧に理論やロジックを言語化して伝えた方が伸びていく選手も当然いて、我々はそこを見極められる目を持つことを大切にしています。
そしてどんな選手に対しても独特の感覚を持ち続けられるようにクラブでも指導者間で常に研究しています。
その一環として、クラブでは週に一回、幼児を教えてる時間を作っていますが、上記のような感性はこの年代は特に特殊していて、当然ながら初めてサッカーに触れる中で育まれる『感覚』や『感性』は本当に勉強させてもらってます。
彼らはつまらなかったらやりませんから笑
いかに興味を持たせるか、個性を消さず、サッカーに触れさせるか。
先日もスタッフ間で幼児スクールを振り返り、難しさと重要性と指導者としての原点であると再認識していました。
話はそれましたが、もう一つ『感覚派』と言われる選手のあるあるとして、どうしてもセレクションにおいても評価を得ることがなかなか難しい傾向にあると思います。
一発で評価を得なければまだならないセレクションという場では、初めてプレーする選手との連携がどうしても合わなかったり、やりづらかったりしてしまうので、阿吽の呼吸と言うのでしょうか、
微妙なズレや距離感から発動するプレーがなかなか生まれづらくなってしまう。
これから我々もセレクションの時期に差し掛かりますが、そのような感性を持った選手たち、そして『感覚がある』選手たちに対しては特に注意してその才能をしっかり見つけてあげなければいけない責務があると感じています。
ちなみに感覚派は美術や音楽の成績が良い傾向が。
逆に理論や分析力に優れてる選手は数学や理科が得意。
あと感覚派はPKが下手笑
尚志高校が選手権で敗退した際、PKを外したのも彼でした笑
ちなみにインターハイもプレミア参入戦も外したそうで…。
皆さんのお子さんはいかがでしょうか笑
文頭に話を戻しますと、スルーパスを出した選手が感覚派かどうかは別として、ただあのスルーパスは間違いなく『感覚』で出したもの。
だって一回も見てないんだもん(笑)
むしろ見てたら私のポジショニングも変わってきたかも。
だからあえて見なかったのか。
そこは特に追及はしません笑
ちなみにその選手は大卒後、川崎フロンターレに入団し、フロンターレ一筋で長年中心選手として活躍し、日本代表にも選ばれたあのレジェンド。
数年後、日本代表で兄にも同じようなスルーパス出してましたね笑
最後にもう一つ
その試合は1-0で私の大学が勝利しましたv
サッカーは素晴らしい。
対戦いただきましたチームの皆様、ありがとうございました。
保護者の皆様、応援ありがとうございます。
石川貢
~NEW~ 最終更新 2022.06.24
【HOME】
【リーグ開幕に向けて】
FC習志野
SCH.FC
FCAIVANCE
東急Sレイエス
横浜FC
エクサス松戸
※敬称略
GW遠征後、リーグ戦に向けて日々高強度のマッチメイクができています、
特に東急Sレイエスさん、横浜FCさんと言った関東リーグに所属している相手とこのタイミングで真剣勝負が出来たことは彼らにとって大きな刺激となりました。
と同時に彼らの中でチーム内競争が激化し
トレーニングマッチ同等、いやそれ以上に毎日のトレーニングでバチバチの環境を生んでおります。
今年のテーマを『KYOUSOU』と掲げている中で、言わなくても選手同士で高い意識のもとチーム内でトップを目指して競争し、成長が生まれています。
クラブでは3年前からU15と同様にU13リーグでもトップ、セカンドの2チーム出しを試みていて
トップは県1部、セカンドは3部リーグ。
31名が在籍しており、最低登録人数が15名とされているのでギリギリの人数で参入し、多くの試合経験を積んでいます。
(今年度からクラブ登録によりU12選手も登録可能)
その意図。
やはりこの年代は多くの試合経験が重要。
リーグでの結果も重要ですが、このU13年代は『個』としてどれだけ伸びるか。
週末のゲームの中でトライアンドエラーを繰り返し、トレーニングで改善、成熟していくサイクルが大切であって、その中で成長が育まれる。
もちろんみんながトップに入りたい想いはありますが、セカンドで悔しい気持ちをもって試合経験を積んだ後、U15年代でトップ登録され力を発揮する選手を多く見てきました。
毎年出場時間をデータ管理していますが、怪我人を除き、2/3以上の出場時間を全選手が確保し、今年の3年生がクラブユースを制覇した一つの大きな要因であると感じています。
昨年卒団したある選手はU13の頃は1年間セカンド登録だったものの、メキメキと力をつけ、U15ではトップ登録で試合に出続け、現在神奈川県1部(K1)リーグの高校に推薦進学し、1年生でレギュラーを掴んでいます。
何が言いたいかと言うと、選手たちには常々伝えていますが、セカンドだからダメ、トップに入れないから下手なんだ、ではなく、今ある現状の中で受け入れられるかどうか。
人間臭さのような悔しさを全面的に出すことは嫌いではありませんが笑
要は他人や環境などに左右されず、自分に矢印を向けていかに反発芯をもって取り組めるかどうか。
逆に言えばトップだからOKでもなんでもない。
満足したらそこで終了、分かれていても目指すべき道は同じであり、トレーニングも同じ土俵、同じ目線でやってもらいます。
最近は何も失敗しない育成年代を過ごすほど恐ろしいものはないと感じておりますが。
と言ってもそこはまだ中学1年生。
中には小学生時代では経験してこなかった苦痛や悔恨を感じてることもあるでしょう。
我々のサポートも与えていきますが、まずはそこは自身、そして仲間と共に乗り越えてもらいたい。
共走・共想・協創・協奏…
色々な『KYOUSOU』の意味合いの中、個々の成長曲線を描き、チームとして一体感を生み出してほしい。
チーム立ち上げのキックオフミーティングで伝えたましたが、覚えているかね?笑
時には転倒し、挫折を繰り返し、擦り傷を作り、悔し涙をしながらも、足を引きずってでも起き上がり飛躍を見せてほしい。
長く助走をとった方がより
遠くに飛べるって聞いた
#星になれたら
高ければ高い壁の方が登った時気持ちいいもんな
#終わりなき旅
悔しくてこぼれ落ちたあの涙も
瞳の奥で沈んでいった夕日も
目を閉じると輝く宝物だよ
#白い雲のように
いつもMr.Childrenなので、たまには違うアーティストも笑
まさか有吉がヒッチハイクでユーラシア大陸を横断したとは今の選手たちは知りもしないでしょうけども笑
名曲です。
話はそれましたが、いよいよ開幕です。
楽しみながら選手と共に開幕を迎えたいと思います。
対戦いただきましたチームの皆様、ありがとうございました。
保護者の皆様、応援ありがとうございます。
石川貢
~NEW~ 最終更新 2022.06.02
【新たな歴史】
もっと もっと
輝ける日は来る きっと来る
もう少し そう信じて
『End of the day』
by Mr.Children
30周年を迎えた私の愛するMr.Childrenの歌詞からスタートさせていただきます。
少し時間が経ってしまいましたが、クラブユース神奈川県大会で優勝することができました。
選手、保護者の皆様、あらためておめでとうございます。
そしてクラブを支えてくれた全ての方々にこの場を借りて心からお礼を申し上げます。
シーガルズJYが創立して33年。
1期生には元プロサッカー選手で現在桐光学園の監督を務める鈴木勝大氏やマリノスユースからトップに昇格した松木秀樹氏など偉大な先輩たちを皮切りに、旬な所で行くと日本代表で活躍中の伊東純也氏もOBとして在籍。
扶コーチ、タツコーチ、若手のアキトコーチや宮川コーチはJYのOBでありますが、私や兄の直宏はシーガルズの在籍は小学生までで、実はJYのOBではありません。
五十嵐コーチや田辺コーチに至ってはシーガルズに在籍すらしていませんが笑
そんな33年の歴史があるクラブですが、クラブユース、高円宮杯含めて、神奈川を制したのは初めてであり、更に言えばこの学年はU13の頃にもリーグ戦を制し、初の関東リーグに昇格した学年でもあります。
名実ともに歴史に名を刻む快挙を成し遂げた彼らでありますが、入団当初はコロナ禍が真っ只中、思うようなスタートが切れなく、その後ももどかしい時間を過ごした代。
そんな劣勢をポジティブに変え、関東リーグ昇格にとどまらず、今回の神奈川制覇を成し遂げた彼らの底力に感謝の念を持ちながら、さらに過去を思い返すと、ここに至るまでの紆余曲折と苦労と苦悩、そしてクラブに携わる多くの方々の血の滲むような努力を振り返ざるを得なくなり、表彰式を見つめながら言葉に表すことが出来ない感情が沸き上がって、それを悟られないように会場の椅子を片付けてました笑
すみません、文頭からU13カテゴリーの内容とは違うものになりますが、今回はクラブとして初の快挙ということもあり、番外編ということで、今までを思い返しながらの内容として、少しお付き合いいただければと思います。
クラブに在籍して9年目。
2014年4月に私はこのクラブに帰ってきました。
現在の在籍選手数は約90名。
私がクラブに来る前の年の人数は
U15、13名
U14、15名
U13、21名
50名に届かない数字でした。
セレクションはもちろん全員合格。
合格者のほとんどが他クラブにもっていかれ、定員が足りなくて、内部である少年チームに頭を下げて入団を懇願。
毎年3年生になるまでに10名以上が退団。
『態度悪いから』
との理由で練習試合もできず
借りていたグランド会場の物品を破損し、出入り禁止。
試合会場に選手が行ってもスタッフが誰もいない。
選手とスタッフが誰が辞めたことにすら気付かない
挙句の果てに選手が練習をボイコットし
リーグ最終節に人数が足りなくて不戦敗
その結果、リーグを降格。
僕が入る前の2013年までのシーガルズはこんな状態でした。
まだまだ載せれない内容が山ほどありますが笑
そんな環境からスタートしました。
誤解を招く前にお伝えしておきますが、当時の選手たちに全く落ち度はなく、むしろサッカーへの欲や熱量は今の選手に全く劣ることない可能性を秘めた選手ばかりだったのを思い出します。
その辺りは後ほど伝えるとして
私にとってそれまでの指導者ライフに全く不満はありませんでした。
26歳で現役を辞め、横浜FCの普及コーチからサッカー指導者としてスタートし、新しく立ち上げたクラブの指導や運営に携わり、そこまでの時間は自分にとってとても充実していた時でした。
そんなある時、
『シーガルズを救って欲しい』
と、突然お話をいただきました。
当時のシーガルズは一時期の発展していた時から下降線を描いていて、新しくクラブチームが増えていた時期と重なったこともあり、まさに衰退していた時でした。
結果だけでなく、シーガルズが色々な意味で苦労していることは聞いていたこともあり、指導者がコロコロ変わり、選手が大量に退団し、良くない噂も耳に入ってきている時期でした。
このままではクラブが潰れてしまう
と話を持ちかけてくれたのは、僕が小さい頃からシーガルズをボランティアや社会人チームとして支えていた方々で、僕ら兄弟が小学生の頃から可愛がってくれた方々でした。
かれこれ30年近く親交がある方々です。
そんなお世話になった方々からの依頼だったものの、その当時在籍したクラブを離れる理由は何一つなく、またその年に結婚をし、妻が妊娠をしていた時と重なり、家族の意向を考えてもタイミングではないとお断りをしました。
その後もシーガルズの下降していく情報も耳にし、その度にまたお誘いの話をいただくと言う流れが続いていました。
何度野比のガストで話し合ったか笑笑
特別心を動かされた何かがあったわけではありませんが、
『シーガルズを救えるのはお前しかいない』
『将来は石川兄弟でシーガルズを発展してほしい』
ありがたい言葉をもらい、私自身育ててもらったクラブへの想い、そして熱心に誘ってくれた方々への気持ちとその恩返し、そして自分自身のチャレンジの意味も込めてクラブを移る決心をしました。
クラブを移るにあたり、私のために動いてくれた方々には今でも頭が上がらないし、長女が生まれたばかり後、大雪の中、妻の実家の三崎まで話し合いに来てくれたことが懐かしいです笑
そして2014年4月からシーガルズでの生活がスタートしましたが、なかなか大変でした笑
お伝えしたようにまさに0から、いやマイナスからのスタートだったので、最初の合宿から半数近くが遅刻し、挨拶もせずにバスに乗り込んでくるところから出発笑
児玉コーチとポカーンと見つめ合ってしまいました笑
ある程度は聞かされていたものの、指導指針もコンセプトも当然何もない状態。
日々悩みに悩み、肌に敏感な私は、当時の写真を見返すと子どもを抱きかかえる顔はほぼ肌荒れしています笑
どれだけ熱く選手にアプローチしても響かず、結果なんて出るはずもなく、日々肌荒れが進む一方でした笑
なぜ分かってくれないんだろう、なんで動かない、変わらないのだろう、と思い悩む日々が続く中、ある本を読んでいるとこんな言葉を目にしました。
相手を変えたいなら自分を変えること
他人は変えられない
変えられるのは自分だけである
変えなければいけないと感じたのは、選手ではなく自分自身、そして関わるスタッフたちからでした。
と言うのも、先ほども述べましたが、僕が聞かされている程、選手の力が全くないわけではなかったのです。
むしろ彼らの眼を見ていると、サッカーへの意欲を感じ、
俺たちはサッカーがやりたいんだ
もっと上手くなりたいんだ
大好きなサッカーを教えてくれ
一種の飢えのようなものがどこか心に響きました。
何が問題か気付きました。
いや気付かされました。
僕を含めて関わる大人たちが
『あいつらどうせ〜だから』
『何回言っても〜だから』
との先入観があって、選手へのリスペクトが感じられず
実は指導者側が時間にルーズで、挨拶してなかったり、どこか偉そうだったり。
いやまてよと。
変わるのは我々ではないだろうかと。
そして脳裏に浮かんだのは、横浜FCの指導者時代の尊敬する方の言葉。
『指導者は選手の鏡』
選手は指導者をよく見ていると。
選手は指導者を選べない。
各家庭から大切な子どもを預かっている以上、一人一人と真剣に向き合っていこうと。
当時横浜FC在籍時、尊敬するスタッフからは
『あーあ、選手のせいにしちゃったね』
とよく言われました。
選手ができないのは指導者の責任。
こんなこともできないのかと言うのは、自分はこんなこともできるようにできない無能な指導者、と自分で言ってるようなものだと。
選手を変えるよりもまずはそこに関わる大人たちからと思い、
スタッフに何度も集まってもらいディスカッションを重ね、
子どもの成長を求めるのなら、まずは関わる我々から変わりましょうと。
厳しい事を要求するなら自分にも厳しいプレッシャーを与えましょうと。
選手時代どうだったとか、過去の実績や指導経歴、ライセンスとか関係ないと。
言葉遣い、身だしなみ、清潔感、規律面、時間。
これは今も言い続けていることですが。
選手をリスペクトすること。
選手以上に我々が学ぶこと。
選手はそれを見ている。
そして我々は見られている。
そんな事から始めました。
と言っても、当時は専任コーチは私だけ。
他は皆さんボランティアコーチで、当然ながら他に仕事を抱え、家庭を持ちながらスタッフとして手伝ってくれていました。
ただ選手たちからすればボランティアだろうが専任だろうがコーチはコーチ。
他人の子どもを預かる責任は変わらない。
現場に立てば関係ないので、そこは確固たるものとしてスタッフ間で強く、継続して求め続けてきました。
今思えば、それが窮屈で、億劫で、堅苦しくて
どこかで我慢してくれていたかも知れません。
それでも僕の行動に一緒になって協力してくれました。
前代表の瀬川さんやずっと支え続けてくれている梅沢さんからは
『とにかく貢のやることに協力しよう』
と言ってくれました。
今もですが当時もクセのある、我が強いスタッフが多かったので、
ぶつかり合ったし、言い合いもしたし、ケンカもたくさんしたな笑
でもそこから何かが少しずつ変わってきました。
ボランティアコーチたちが、自費でマイクロバスの免許を取得して、貴重な休みを選手たちのために長時間運転し、遠征に参加してくれました。
梅沢さんは波崎の地面に足をつけることなく往復送迎してくれました笑
それまでは選手に審判資格を取ってもらい、リーグ戦の副審を選手たちにやってもらっていましたが、全てのスタッフが資格を取得し、担当し、今ではOB選手の保護者が協力してくれています。
みんなが選手にとって何か必要なのかを本気で考えてくれるようになりました。
そして変わってきました。
シーガルズでサッカーがしたいと言ってくれる選手が増えてきました。
30名も満たなかったセレクション数が100名を超えるようになりました。
結果も出始めてきました。
結果が出ると、地域に支えられて僕らがサッカーができている事に気付きました。
その恩返しを行動で起こそうと、活動場所のゴミ清掃や草むしりなど清掃活動を始めました。
そんな我々の活動に企業や個人が応援してくれるようになりました。
気が付いたら応援していただける方々が増え、企業ロゴがマイクロバスいっぱいになるまで増えました。
そしてシーガルズで指導したいという仲間も増えてきました。
当時の専任コーチは僕1人でしたが、2年後に中村コーチが、3年後には田辺コーチが仲間に加わり、マッチメイク、グランド調整、合宿、大会などの運営など分担してやれる環境が整いました。
1年半前に弟である扶コーチが入閣し、少年強化チームを立ち上げる際に五十嵐コーチが新たに加わり、今では専任コーチが5名になりました。
そして多くのOBがクラブに戻ってきてくれ、コーチとしてサポートしてくれるまでになりました。
昔からの仲間たちが応援してくれ、その中の増川さんがトレーナーとして手伝ってくれるようになりました。
クラブを取り巻く多くの事が変わってきました。
ただ変わってきたのは良い事ばかりではありませんでした。
チームが上向きに進むことで生まれる批判や非難を受け、自分のやっていることが否定される痛い経験もしましたが、そんな時に支えてくれたのは同じ指導者の仲間たちでした。
心が痛くなるようなありもしない悲しい誹謗中傷も少なくなかったですが、本当に親身になって聞いてくれる同志がいて、励まされました。
練習試合を組む相手もいない時でも、ありがたいことにJクラブに在籍する先輩指導者の方々は、力の差が歴然としていても、トレーニングマッチを組んでくれました。
当時の保護者に毎月組んでいたJクラブとの練習試合に驚かれた記憶があります。
悩みや不安を夜遅くまで聞いてくれる仲間もいました。
私一人ではとっくに潰れていたでしょう。
本当に心から感謝しています。
私自身もここ数年、少しずつ立場も心境も変わり、
『チームを強くしたい』
『良い選手を集めたい』
との一心で始めた時から、
このクラブが強く、みんなから応援され、長く愛されるクラブになるためにいま何ができるだろうか。
選手たちにとってより良い環境を作っていくためにどんなことが必要なのか。
卒団してもシーガルズが大好きで、将来様々な形でこのクラブに戻ってくれるような場所、環境にしていく為には何をすべきだろう。
応援してくる方々が、シーガルズのサッカー、選手が躍動している姿を見たい、日々の生活に元気をもらえる、毎週末の試合に行くのが楽しみになる、そんなクラブにしたい。
10年後、20年後のクラブの未来と存在意義。
そんなことを考えるようになりました。
その答えは未だに見つかっていませんが、少しずつ、本当に一歩ずつ前に進むことができ、皆さんの支えを受けて、今回クラブして一つの栄冠を掴むことができました。
優勝することで、こんなにもたくさんの人達からお祝いの言葉をかけられるとは思ってもいませんでした。
当時支えてくれた指導者仲間からも激励の言葉ももらいました。
9年前、公式戦に観戦にくる保護者はほぼ0でした。
泣きそうなくらいさみしかった記憶があります。
決勝戦は本当にたくさんの方が応援に来てくれました。
少年チームの保護者まで来てくれたと聞いています。
この日に限らず、今では本当に多くの方々が応援に来てくれ、試合後の挨拶の際は、9年前の『ほぼ0』を思い出し、
当時とは全く違う感情で泣きそうになってます。
この日もここまでの事を思い返すと、深く、重い、そして熱いものが浮かび上がってきました。
40歳になったおっさんでも心から熱く、気持ちが高ぶる想いと感動を与えてくれた選手たちに本当に感謝してます。
そして最後に、9年前の決断を後押ししてくれた妻にありがとうと伝えたいです。
いま思えば一人でやっていた時は事務所もなく、当時のアパートで事務作業をし、使った汗臭いビブスも自宅で洗濯していて、さすがに怒られた思い出があります笑
家族ができたばかりで明日も見えない中、何も言わず信じてついてきてくれ、ほぼ母子家庭に近い中、仕事を抱えながら4人の子どもを見てくれている妻には誰よりも感謝の気持ちでいっぱいです。
良い皮膚科も探してくれました笑
9年。
まだまだゴールではありませんし、ここからまた選手とスタッフ、そしてクラブをを支えてくれるシーガルズFamilyと一緒に新しい歴史を創り続けていきたいと強く想い、やはり最後はMr.Childrenの言葉で締めくくりたいと思います。
明日は来るさ
寒い夜にだって終わりは来るさ
太陽は昇り
どんな人の上にもまた新しい 暖かな光
『End of the day』
by Mr.Children
長文にお付き合いいただきありがとうございました。
石川貢
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